2025年参院選の基本情報(第27回参議院議員通常選挙)
- 公示日:2025年7月3日(木)
- 投開票日:2025年7月20日(日)
- 改選数:124議席(参議院定数248の半数)+東京選挙区の補欠1議席=計125議席
- 選挙制度:選挙区選挙(都道府県単位)+比例代表選挙(全国単位)の2票制
- 投票方法:
- 選挙区:候補者名を記入
- 比例代表:政党名または比例候補者名を記入(非拘束名簿式)
- 主な争点:物価高対策、消費税減税、少子化対策、政治改革、外国人政策、安全保障など
- 注目点:与党(自民・公明)が参院で過半数を維持できるかどうかが焦点
当落者一覧(上位18位まで)
投票率
- 定数:7(改選6+欠員1)
- 有権者数:11,558,633人
- 投票率:61.53%
- 有効投票総数:
11,558,633 × 61.53% ≒ 7,112,026票 - 供託金没収ライン:
7,112,026 ÷ 7 × 1/8 ≒ 127,000票
順位 | 当落 | 候補者 | 所属 | 年齢 | 回数 | 得票数 | 得票率 | 主な肩書 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 当選 | 鈴木大地 | 自民 | 58 | 1 | 772,272 | 11.1% | 元スポーツ庁長官 |
2 | 当選 | さや | 参政 | 43 | 1 | 668,568 | 9.6% | 歌手 |
3 | 当選 | 牛田茉友 | 国民 | 40 | 1 | 634,304 | 9.1% | 元NHKアナウンサー |
4 | 当選 | 川村雄大 | 公明 | 41 | 1 | 606,181 | 8.7% | 外科医 |
5 | 当選 | 奥村祥大 | 国民 | 31 | 1 | 585,948 | 8.4% | 元通信会社社員 |
6 | 当選 | 吉良佳子 | 共産 | 42 | 3 | 562,443 | 8.1% | 共産党政策副委員長 |
7 | 当選 (任期3年) | 塩村文夏 | 立民 | 47 | 2 | 517,885 | 7.4% | 元東京都議会議員 |
8 | 落選 | 音喜多駿 | 維新 | 41 | 元 | 382,996 | 5.5% | 元東京都議会議員 |
9 | 落選 | 奥村政佳 | 立民 | 47 | 現 | 368,067 | 5.3% | 保育士 |
10 | 落選 | 武見敬三 | 自民 | 73 | 現 | 355,369 | 5.1% | 元厚生労働大臣 |
11 | 落選 | 小坂英二 | 保守 | 52 | 新 | 276,097 | 4.0% | 元東京都荒川区議会議員 |
12 | 落選 | 峰島侑也 | みらい | 35 | 新 | 250,539 | 3.6% | 元IT会社役員 |
13 | 落選 | 山本譲司 | れいわ | 62 | 新 | 243,092 | 3.5% | 元衆議院議員 |
14 | 落選 | 平野雨龍 | 無所属 | 31 | 新 | 235,411 | 3.4% | 政治団体代表 |
15 | 落選 | 吉田綾 | 再生 | 40 | 新 | 128,746 | 1.8% | 元人材紹介会社社員 |
16 | 落選 | 山尾志桜里 | 無所属 | 50 | 新 | 106,230 | 1.5% | 元衆議院議員 |
17 | 落選 | 西美友加 | 社民 | 53 | 新 | 80,552 | 1.2% | 弁護士 |
18 | 落選 | 石丸幸人 | N党 | 52 | 新 | 36,169 | 0.5% | 医師 |
※7位までが当選。7議席目は欠員補充枠で3年任期。(蓮舫氏が2024/07/07 東京都知事選へ立候補し自動失職したため)
詳細状況・特徴
- 自民党は現職・武見敬三(73)が落選し政界引退。若返りを象徴する新人・鈴木大地(58)がトップ当選。武見の敗北は世代交代と都市部での自民不人気を印象付けた。
- 参政党は「さや」氏(歌手)が躍進。9.6%で2位当選し、都市部での新興勢力としての影響力拡大が明確に。
- 国民民主党は2名(牛田茉友、奥村祥大)が当選。2枠確保は東京での躍進を示し、特に若年層支持があったと推測。
- 公明党は安定して新人・川村雄大が当選。組織票の強さを維持。
- 共産党は吉良佳子が3選。最低限の議席維持に成功。固定支持層を維持した。
- 立憲民主党は2枠を目指すも塩村文夏のみが当選。奥村政佳は落選し、党勢縮小が明らかに。
- 維新は音喜多駿が票を集めたが届かず。東京では議席獲得できなかった。
- 無所属・山尾志桜里は厳しい戦いで1.5%と沈み落選。中道路線の浸透に苦戦した。
- 新興・小規模政党(日本保守党、チームみらい、れいわ、再生の道等)は議席獲得できず。
- 特徴的な点:
- 都市部特有の若年層や無党派層の流動票が影響。参政党や国民民主への支持拡大。
- 既存2大政党(自民・立憲)の苦戦。中でも自民党は象徴的な落選者を出した。
- 公明・共産は組織票で生き残る形。
- 「高齢者対若年層」の対立構造が武見氏敗北の背景とも分析されている。
総評
今回の東京選挙区は「新旧交代」「勢力図再編」「無党派層の浮動票」がキーワード。自民・立憲が過去の中心だったが、新興・中堅政党が躍進し、政治の多極化が鮮明となった。都市部の若年層・中間層の不満の受け皿として参政党や国民民主が存在感を増した選挙だった。